- バナナの皮でトリップ出来る?
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覚せい剤や薬物は、そのほとんどが有害であるので、一般には流通していない。
しかし、そうなると、薬物を取り上げられたジャンキーたちは、代替品を求めて右往左往してしまうもの。
そうした人々の渇望の果てに生まれた、珍妙な都市伝説。それが「バナナジン」である。
バナナジンとは、バナナの皮から極少量抽出される向精神物質で、摂取することでハイになれるのだと噂された。
きっかけは、海外のタブロイド誌が戯れに紹介した記事だったのだが、これを読んだジャンキーの多くが、実際にバナナジンの抽出に励むこととなった。
当然、バナナジンなどという物質は存在していないのだが、彼らはバナナを腐らせたり、焼いてみたりなどして粉末を完成させ、紙で巻いてから火をつけ、吸入していたという。
プラシーボ効果からか、実際にハイになったと思い込んだジャンキーも現れたようだ。
だが、1967年にニューヨーク大学がバナナジンという物質などこの世には存在していないことを公表。
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- 傍受した断末魔
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アメリカとソビエトが宇宙開発競争を激化していた1960年代初頭、まだ大気圏外の有人飛行はアメリカもソビエトも叶っていなかった。
既にソビエトは犬や猿などをロケットに乗せる技術は完成させていたが、人間の体にどれほどの負担がかかるのかは未知数であった。
しかしある噂では、既にこの時代には、ソ連政府がアメリカを出し抜く形で、有人飛行を実現させていたという。
それは政府が、無人衛星の打ち上げだと称して実行された幾つものプロジェクトのうちの一つで、衛星は無事に打ち上げることには成功していた。
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- 群島にあったもの
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1957年。当時はアメリカが開発されたばかりの核兵器の実用化のために、自国の領土や周辺の海域でバカスカこれを起爆させまくっていた時代である。原水爆の歴史の始まりというわけだ。
この年、南太平洋上に浮かぶ複数の島々が、アメリカの地下核実験の標的に選ばれた。
これらの群島は、1941年にスウェーデン人によって発見されたばかりの未開の領域で、様々な固有種の動植物が生息していたという。
そんな貴重な島々は、核実験によって跡形も無いほどに木っ端微塵にされてしまった。
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- 服を残して消えた男
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某国で囁かれ続けてるという、まるで御伽噺のような都市伝説。
その昔、ブルースという気さくな青年が住んでいた。彼は周囲の評判もよく、友人も大勢いたという。
しかし、そんなブルースには、他人には絶対に晒せない秘密があった。それは普通であればどうでもいいような秘密だった。
何故かブルースは、自分の裸を見せることを頑なに拒んでいたというのである。
当然、着替えの場面を友人に見せることもないし、女性と一夜を共にすることなど論外のことだった。
ある時、唐突にブルースは行方不明になってしまった。
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- 信徒は盲目
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キリスト系教会は、今や全世界の至るところに存在している。
それだけ影響力の強い宗教であるのだが、時にはその影響力が人々の暴走を生むことがあるようだ。
1994年に発生したルワンダ大虐殺。
その詳細な内容は非常に残酷で痛ましく、元々同じ地域に住んでいた2つの民族が対立したことで起きた、前代未聞の虐殺事件である。
当時、このルワンダにも幾つものキリスト教会が存在し、そこもまた例外なく虐殺の対象となった。
放火、強奪、そして殺戮の限りが尽くされた。
本来ならば神の教えに従って、神父以下大勢の信徒たちはこれに反対すべきだったが、実際には彼らも積極的に加担していた。
そうでもしないと、自分たちも殺されることが分かっていたからだ。
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